審査員総評
第4回目となり、みなさんの表現力が上がってきていて、応募作品の入選するしないは、わずかな差であったと思います。
農作業の人や、田んぼや畑の景色などが、美しいだけにとどまらず、繰り広げられている物語に視点を向けられているような作品には引き付けられるものがありました。“農 “の捉え方がそれぞれ自由で表現が広がっているようで、審査をわくわくしながら行わせていただきました。応募作品には、季節的に特に冬景色が少なかったように思いました。
今後も、独自性ある感覚で美しい“農のある風景”を撮影していっていただけたら幸いに思います。
最優秀賞
『朝焼けの中のワンシーン』
撮影者 藤村 留美 撮影場所 福井市 三留町(みとめちょう) 撮影時期 令和5年12月 選評
なんて幸せが溢れている作品なのでしょうか!暮らしの中に白鳥がいて、子供たちが通学し、バスは人たちを運び、光に浮かび上がる電柱や電線でさえも活き活きしていて、私たちの日常風景はこんなにも美しいものだったのですね。共存の風景は安心を与えてくれました。上空の雲により手前は太陽光がさえぎられて遠景だけに光が差している瞬間を見事に捉えて遠近感が強く作られています。被写体、構図、光、全てにおいて優れた作品です。
優秀賞
『寒空の下で』
撮影者 山本 花恋 撮影場所 三方五湖(みかたごこ) 撮影時期 令和5年12月 選評
黒色の線や形での表現が巧みで、男の人の農作業の様子が力強く伝わってきます。画面に角度をつけて撮影したことで斜め方向の動きが生まれています。作者の尊敬のまなざしがレンズを通して写し込まれているようです。
三方五湖での撮影とのことなので、福井県名産の梅の剪定作業なのかなと想像が膨らみます。優秀賞
『ひとやすみ』
撮影者 廣部 美咲 撮影場所 福井市 清水地域 撮影時期 令和4年9月 選評
指先に視線を奪われました。仕草が可愛らしいのです。視点が定まる作品に心地よさがあります。お洋服と背景の瓦屋根が同系色にまとまって三分割構図のしっかりしたスナップ写真です。
農作業は苦でもないよ。楽しむものよ。と、おしゃれなお召し物の女性から届いてくるようにも感じました。優秀賞
『夕映え』
撮影者 江守 智加枝 撮影場所 JR越美北線 越前大宮駅(えちぜんおおみやえき) 撮影時期 令和5年5月 選評
レンゲ畑を前景に広く捉えて、遠景の山へ抜けていく奥行きが丁寧に作られ、太陽の光をフィルターで減光して露出を整え、撮影の技術力がある風景写真です。
少なくなっているレンゲ畑への思いを夕映え色で撮影されているので郷愁を誘われる雰囲気です。レンゲは間もなく土にすき込まれ農作業が始まって行きますね。入選
『見守る先』
撮影者 藤原 亮一 撮影場所 越前市 村国(むらくに) 撮影時期 令和5年3月 入選
『虹と競争!』
撮影者 戸松 亜紀子 撮影場所 大野市 牛ケ原(うしがはら) 撮影時期 令和5年8月 入選
『越前おおのブランド「サトイモ」』
撮影者 坂下 明俊 撮影場所 大野市 西市(にしいち) 撮影時期 令和3年10月 入選
『ガードレールでひと休み』
撮影者 野村 昇平 撮影場所 あわら市 山十楽(やまじゅうらく) 撮影時期 令和5年9月 入選
『早春』
撮影者 江守 伸二 撮影場所 越前町 宮崎地域 撮影時期 令和4年4月 地域部門賞(福井)
『休耕田に虹』
撮影者 江守 伸二 撮影場所 福井市 宮ノ下コスモス広苑 撮影時期 令和5年10月 地域部門賞(坂井)
『ロールベーラー』
撮影者 髙原 明美 撮影場所 あわら市 田園地帯 撮影時期 令和5年9月 地域部門賞(奥越)
『旅の途中』
撮影者 近藤 安寛 撮影場所 大野市 佐開(さびらき) 撮影時期 令和4年10月 地域部門賞(丹南)
『はさ掛』
撮影者 嵐 清市 撮影場所 越前町 樫津(かしづ) 撮影時期 令和元年9月 地域部門賞(嶺南)
『五穀豊穣を祈願』
撮影者 室田 曻 撮影場所 敦賀市 気比神宮(けひじんぐう) 撮影時期 令和5年6月